代謝メディカルチームで活躍されている看護師の方々にインタビューを行いました。
看護師
椛島 美雪
外科病棟看護師
清水 亜沙美
救急病棟看護師
宮田 俊一
透析室看護師
佐伯 聡美
椛島:
アメリカのテキサス大学でご活躍され有名なMatsuda Indexを開発された松田昌文先生(客員教授)の尽力あり、当院では多職種医療スタッフへの糖尿病の人材育成に注力されてきました。2018年度から栄養代謝リンクナース養成課程(2年課程)、さらに特定行為研修※を開講しました。日本糖尿病療養指導士(CDEJ)※の認定スタッフもすごい多いんですよ。
2018年6月からは、主に他科の入院患者を診る栄養代謝リンクナース回診を始動、院内の糖尿病専門チーム医療として形づくり、2020年4月からは内分泌・糖尿病内科教授の泉田欣彦先生の下、MMT回診として週1回から週3回に頻度を増やし、多職種スタッフが個々の専門知識や技術を生かしながら一丸となってチーム医療を行っています。
※ 特定行為研修:看護職の役割拡大を目的として2015年より特定行為に係る看護師の研修制度が開始された。日本看護協会が実施した特定行為研修を修了した認定看護師は、栄養及び水分管理に係る薬剤投与や血糖コントロールに係る薬剤の投与などの特定行為が許可される。
※ 日本糖尿病療養指導士(CDEJ):日本糖尿病療養指導士認定機構より、糖尿病治療にもっとも大切な自己管理(療養)を患者に指導する医療スタッフに対して与えられる資格。CDEJに認定されることは、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであることを意味します。一定の経験を有し、2001年より開始された試験に合格した看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に対して与えられる。
椛島:
当院は、手術や妊娠、ステロイド治療などの高度な専門治療をうける糖尿病患者さんが、様々な病棟に入院されます。当院看護部では、このような入院患者さんに対応できるように糖尿病の専門知識・技術をもった看護師が必要であるため、各部署・病棟にリンクナースをおくことを決めたんです。現在、リンクナースは各部署で活動を開始し、代謝メディカルチームの回診での情報共有を行い、チーム医療の充実に貢献しています。
清水:
私の病棟では膵臓や肝臓に関わる手術をする患者さんが多くて、周術期管理や化学療法だけでなく、膵臓全摘した患者さんもいるため、糖尿病とは関わりが多くインスリンなどの自己注射なども必要になることが多いです。
糖尿病治療は患者さんの性格や生活背景で治療方法を変えたり、家族の支援をお願いしたり場合によっては社会資源の導入を検討したりなどが必要になることが多いです。特にハイリスクな薬剤を自己管理で使う患者さんなどへは、病棟でリンクナースがよくコミュニケーションとったり観察したりして、代謝メディカルチームでの回診で情報共有を行っています。
やっぱり入院中の患者とよく関わる看護師だからこそ、気付けることは多いと思います。
清水:
代謝メディカルチームでの回診は、医師や薬剤師、管理栄養士さんなどが参加され、個々の患者さんに対してベストな医療を提供することはもちろんですが、みなさん優しくて雰囲気がいいので、素朴な疑問も病態生理、薬剤の機序まで学べるのがいいですね。
患者さんへも説得力のある指導が出来るようになったと思います。
宮田:
僕は普段、救命ICU内にてクリティカルケア看護に従事していてるのですが、患者さんへの貢献もそうですが、医師の薬剤選択や指示出しの背景の考え方が理解できるようになったことが大きいですね。理解出来るようになると楽しさを感じれますし、最近は血糖を上手に安定化出来たり、薬剤の副作用などに注意出来たりすると気持ちいいですよね。
佐伯:
私は、透析医療現場で働く看護師です。透析導入の一番の原因は、糖尿病性腎症ですし透析患者への指導にももちろんいきています。MMT回診で医師から直接指導が受けられて、知識が増えるっていうのは大きいです。回診は業務の合間の参加であっても、常に優しく暖かく迎え入れてくれるので参加しやすいです。雰囲気も良いので質問はいつでも可能で、詳しい指導が医師から受けられています。予防医療から急性期、妊婦まで幅広い知識が身につきますし、看護側の意見も取り入れて、医療の提供を共に考えてくれるので発言がしやすいです。参加するようになって以前よりも患者さんへ、わかりやすく具体的に説明が出来る様になりました。有難いことに、他スタッフからも頼りにされる様になりました。
佐伯:
特定看護師、MMT看護師の目的は、施設全体で取り組むチーム医療の推進だと思っています。活動にあたり、チーム医療の一環として、多くの医師や薬剤師さんなどの医療スタッフ、そして看護部の理解と支援により、徐々に活動の幅を広げる事が出来ています。様々な垣根を越えたチーム医療に携われますし、連携が取りやすいシステムを構築してるので、新しい気付きがすごく多く、医療者としての視野が広がると思います。ぜひ、皆さんもお気軽に参加してください。今後は、地域に貢献出来る様な活動を目標に、学び活動していきたいです。
清水:
私は椛島さんに憧れ糖尿病療養指導士を取得した事がきっかけでした。もしかしたら同じ思いの方もいらっしゃるのではないかと思ってます。糖尿病療養指導士は沢山仲間が居て楽しいです。そして研修も外部の方と関わる機会が出来てスキルアップになると感じています。多職種で築りあげる医療はやりがいが大きいです。是非一緒にやっていきましょう!
椛島:
嬉しいですね。私も特定行為研修の修了生4名となり、病棟リンクナースと共に仲間も増え、互いに協力しあえる環境に日々感謝しています。私は、入職時に消化器肝臓内科・内分泌糖尿病内科病棟に配属され、日本糖尿病指導士を取得しました。糖尿病患者さんの療養指導にジレンマを抱え、当時の上司に相談したところ、認定看護師の道を薦められました。そして、現在は子育てしながらも周囲の協力や仲間の助けがあって活動出来ています。
特に外来所属は人数少ない中、業務を週3日あけることになりますので、理解を心から感謝しています。
多職種の専門知識や技術を、職種や部署を超えて活躍できる場が現在のMMTチームだと感じます。また、このような機会や専門チームでの学ぶ場は貴重な経験と考え、今後の自らの成長につながるものだと思い日々努力していきたいと考えます。
リンクナースはチーム医療を支える重要な役割があります。一緒に頑張っていきましょう。興味がある方、参加をお待ちしています。